関係人口,活動人口,サステナブルなまちづくり,価値共創,well-being
本研究は,日本の人口減少と少子高齢化による深刻な社会的・経済的な問題に焦点を当て,「人口減少社会における持続可能なまちづくりとは」という問いについて,人口を「量」だけでなく「質」として捉える重要性を示す。まちに関わる人々のスキルや知見を資源とし,これをまちに還元する「活動人口」の概念を提唱し,人口減少社会における持続可能なまちづくりの手法を明らかにした。 結論として,「人的資本の呼び込み」,「価値共創」,「自分ごと化」の3つの要件が「活動人口」の形成に寄与し,さらに「寛容性」,「多様性」,「偶発性」,「シビックプライド」,「エンゲージメント」の5つの事象がこれらの要件に影響を与えることが示された。そして,この活動人口による新たな価値の創造と絶え間ない変化によって持続可能なまちづくりが促進されることが総括された。