2024-10-25

4歳児の涙

新幹線の中で4歳の娘は誰にも見られないように静かに泣いていました。

オランダ行きを決めた親

オランダ行きは私と妻の希望で決めました。
私は日本のこれからのまちづくりをオランダで勉強するため、妻は昔からの夢だった海外生活を叶えるため。

私には4歳と2歳の娘がいるのですが、オランダ行きを伝えたとき、「やったーオランダー! 」と喜んでいました。
長女は、生まれた時から人見知りもなく、普段からいろんな物事にチャレンジするのが好きなタイプ。
この時も、不安や悲しい気持ちよりも、新しい場所での発見に心が向いていました。

気丈に振る舞う娘

オランダ行きが決まり、こども園の友人や先生、親族など多くの人にお別れ会を開いてもらいました。(皆様、私たちの我がままな挑戦を応援してくれて本当にありがとうございました。)
たくさん泣いて送り出してくれる大人たちに、その度に笑顔で「ありがとう、バイバイ!」と言っていた娘。

出発当日、新幹線のホームに妻の母と祖母が見送りに来てくれました。
涙を流す二人を前に、その際も娘は、「ありがとう!バイバイ!行ってくるねー!」と大きな声でお別れを言っていました。

そんな4歳の娘が、新幹線が動き出すと静かに窓の外を見ていました。
やけに静かだなと思って見てみると、ツーッと頬に涙を流していました。
しかも、それを私たち親に見せないように。
隠れて泣いていたのです。

「どうしたの?」と問いかける妻の手を振り切って、頑なに窓から顔をこちらに向けない娘。

その様子を見て、私と妻は驚きながら、顔を見合わせました。
そして、妻と席を入れ替わり、私が「大丈夫?悲しいよね。我慢してたんだよね。我慢しなくていいんだよ。」と声をかけ、娘を抱き寄せました。

すると、堰を切ったように「行きたくなあぁ〜い。いやだぁ〜。」と新幹線中に響くような声で泣き出しました。

私たち親の我がままで、大好きな友達、先生、家族と離れることになった娘。
オランダへの渡航が近づくにつれて、今までとは違った言動も見て取れていたので、本人にもストレスがかかっているんだろうなとは思っていましたが、決して「オランダに行かない。」とは言いませんでした。
本当は、とても悲しくて、つらい思いをしていたんだと改めて気付かされました。

そして、ここまで気を遣える子、気が配れてしまう子だったんだと驚くとともに、これからの成長をしっかりと見守ってあげたいなとも思いました。

きっと、オランダ行きの準備を楽しそうにする妻や私を見て、自分のネガティブな気持ちに蓋をしていたのかもしれません。
もしかしたら、お別れを泣いて悲しむ大人たちに、それ以上悲しい思いをさせないように、自分は笑って「バイバイ、行ってくるよ!」と言っていたのかもしれません。

オランダ生活への決意

私は、二人の娘のことが大好きです。とても愛おしく、とても頼りにしています。
4歳の長女は太陽のように明るくて、しっかりもので、親の言動をしっかりと見て、注意やアドバイスまでしてくれる頼れる存在でもあります。
2歳の次女は、ワガママで甘えんぼのおふざけムードメーカー。

今回のオランダ移住は、そんな彼女たちや、妻との家族だからこそ挑戦できると思っています。
一人だったらきっと、寂しくて、途中で投げ出してしまうかもしれません。
家族と一緒だからこそ、頑張ろうとも思えるし、支えてもらえるんだと思います。

ついつい、そんな家族の存在に頼ってしまうことがありますが、今回の移住を機に、私たち親の決断が、子どもたちの人生に大きな影響を与えるということを改めて感じました。
私たち親の責任として、親の選択についてきてくれた子どもたちをこれまで以上に幸せにすること。
そして、このオランダ移住を通して、世界は広くて大きくて、そして近いんだ。ということを彼女たちが少しでも感じてくれたらいいなと願っています。
オランダ生活が、彼女たちの無限の可能性の一助となりますように。

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2024-10-25

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新幹線の中で4歳の娘は誰にも見られないように静かに泣いていました。

オランダ行きを決めた親

オランダ行きは私と妻の希望で決めました。
私は日本のこれからのまちづくりをオランダで勉強するため、妻は昔からの夢だった海外生活を叶えるため。

私には4歳と2歳の娘がいるのですが、オランダ行きを伝えたとき、「やったーオランダー! 」と喜んでいました。
長女は、生まれた時から人見知りもなく、普段からいろんな物事にチャレンジするのが好きなタイプ。
この時も、不安や悲しい気持ちよりも、新しい場所での発見に心が向いていました。

気丈に振る舞う娘

オランダ行きが決まり、こども園の友人や先生、親族など多くの人にお別れ会を開いてもらいました。(皆様、私たちの我がままな挑戦を応援してくれて本当にありがとうございました。)
たくさん泣いて送り出してくれる大人たちに、その度に笑顔で「ありがとう、バイバイ!」と言っていた娘。

出発当日、新幹線のホームに妻の母と祖母が見送りに来てくれました。
涙を流す二人を前に、その際も娘は、「ありがとう!バイバイ!行ってくるねー!」と大きな声でお別れを言っていました。

そんな4歳の娘が、新幹線が動き出すと静かに窓の外を見ていました。
やけに静かだなと思って見てみると、ツーッと頬に涙を流していました。
しかも、それを私たち親に見せないように。
隠れて泣いていたのです。

「どうしたの?」と問いかける妻の手を振り切って、頑なに窓から顔をこちらに向けない娘。

その様子を見て、私と妻は驚きながら、顔を見合わせました。
そして、妻と席を入れ替わり、私が「大丈夫?悲しいよね。我慢してたんだよね。我慢しなくていいんだよ。」と声をかけ、娘を抱き寄せました。

すると、堰を切ったように「行きたくなあぁ〜い。いやだぁ〜。」と新幹線中に響くような声で泣き出しました。

私たち親の我がままで、大好きな友達、先生、家族と離れることになった娘。
オランダへの渡航が近づくにつれて、今までとは違った言動も見て取れていたので、本人にもストレスがかかっているんだろうなとは思っていましたが、決して「オランダに行かない。」とは言いませんでした。
本当は、とても悲しくて、つらい思いをしていたんだと改めて気付かされました。

そして、ここまで気を遣える子、気が配れてしまう子だったんだと驚くとともに、これからの成長をしっかりと見守ってあげたいなとも思いました。

きっと、オランダ行きの準備を楽しそうにする妻や私を見て、自分のネガティブな気持ちに蓋をしていたのかもしれません。
もしかしたら、お別れを泣いて悲しむ大人たちに、それ以上悲しい思いをさせないように、自分は笑って「バイバイ、行ってくるよ!」と言っていたのかもしれません。

オランダ生活への決意

私は、二人の娘のことが大好きです。とても愛おしく、とても頼りにしています。
4歳の長女は太陽のように明るくて、しっかりもので、親の言動をしっかりと見て、注意やアドバイスまでしてくれる頼れる存在でもあります。
2歳の次女は、ワガママで甘えんぼのおふざけムードメーカー。

今回のオランダ移住は、そんな彼女たちや、妻との家族だからこそ挑戦できると思っています。
一人だったらきっと、寂しくて、途中で投げ出してしまうかもしれません。
家族と一緒だからこそ、頑張ろうとも思えるし、支えてもらえるんだと思います。

ついつい、そんな家族の存在に頼ってしまうことがありますが、今回の移住を機に、私たち親の決断が、子どもたちの人生に大きな影響を与えるということを改めて感じました。
私たち親の責任として、親の選択についてきてくれた子どもたちをこれまで以上に幸せにすること。
そして、このオランダ移住を通して、世界は広くて大きくて、そして近いんだ。ということを彼女たちが少しでも感じてくれたらいいなと願っています。
オランダ生活が、彼女たちの無限の可能性の一助となりますように。

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